今私とシンジは、デート場所に向かって歩いている。

朝食を食べながら、決めた場所。

遊園地。

シンジが言い出したんだよ。

 

「ねぇ?アスカ?」

「なに?シンジ?」

「その・・・えぇっと・・・・・」

「どうしたの?」

「遊園地・・・・・行かない?」

「遊園地?」

「うん・・・ちょっと子供っぽいかな?」

「どうしてシンジは、遊園地に行きたいと思ったの?」

「うん、僕行ったことないんだ・・・遊園地」

「そうだっただ。あのお父さんが連れってくれるとわおもえないもんね」

「うん、だから・・・・・だめかな?」

「だめなわけないじゃない!!」

「じゃぁ・・・・・」

「えぇ、行きましょ!!遊園地」

 

そう言って、私たちは少し離れた場所にある遊園地に行くため、電車に乗って今目的地

の駅に到着。

駅からは、だいたい10分くらい歩かなきゃ行けないかな。

そして、今日は私は家を出る前、あの時のデートのやり直しとして、玄関を出る前にシ

ンジに腕組を求めたのシンジは、恥ずかしがっていたけど・・・・・

 

「どうせ、腕組しなきゃここから一歩の動いてくれないんだろ?アスカ?」

「よく分かってるじゃない!!だったら、話は早いわ。わかってるでしょ?」

「わかったよ」

 

シンジはそう言って腕を組んでくれたの。

 

「これでいいかい?」

「ありがと、シンジ。それじゃ、いきましょ!!」

「そ・・そうだね。行こ!!」

 

 

           中 編

 

 

そう言って私たちは今こうして腕を組みながら歩いている。

通りすがりの人達にはどう見えてるだろう・・・・・

まぁ、これだけくっついて歩いていたら誰がどう見ようと恋人よね。

シンジの方をちらっと見ると・・・シンジは顔を赤くしてし歩いてる。

シンジったら・・・・かわいい。

そんなことを考えているうちに・・・・・

 

「アスカ?アスカ?」

「え?・・・・シンジ?」

「着いたんだけど・・・・・どうしちゃったの?さっきから呼んでたんだけど」

「ううん、ごめん・・・・・」

「そう?ならいいんだけど」

「わーーー!!おっきな遊園地!!」

「そうだねぇ、僕始めてきたけど、すごいねぇ」

「ねぇ?早く入ろ!!シンジ」

「うん、そうだね」

 

私たちは、遊園地のなかに入った。

シンジの手は放していないわよ。

時間は11時半。

えぇ!もうこんな時間なわけ!?

早いわねぇ・・・・・

私が、時計を見ているとシンジは・・・・・

 

「もうすぐ12時だね」

「少し早いけどお昼食べてから乗り物乗ろうか?アスカ?」

「そうね、そうしましょ!!」

 

私たちは、お昼ご飯を食べるため、遊園地の中にあるレストランに入り昼ご飯を食べた。

シンジは、スパゲッティを頼み私も、同じ物を注文した。

シンジの作った物になれてしまっている私には、特別おいしくは思わなかった。

けど、そんなの贅沢よね!!シンジ!!

 

「どこから行こうか?アスカ?」

「そうねぇ?」

「うーーん?」

「遊園地といえば、やっぱジェットコースターよね!!」

「やっぱり・・・そ・そうだね・・・・・」

「シンジどうしたの?声が震えてるわよ?まさかシンジ・・・・・恐いの?」

「そ!・・・そんなことないさ!!」

「ほんとかしら?」

「ほ・・・ほんとだよ」

「ほんとにほんと!?」

「うん・・・・・」

「そ!じゃぁ、行きましょ!!」

「う・・うん」

 

私は、にこにこしながらシンジの腕に自分の腕をからめた。

シンジったら・・・・・恐いのね、んふふふ。

無理しちゃってかわいい。

そう言っているうちに、乗り場に着いた。

シンジは、不安そうな顔つきでしかも席が一番前で私はシンジの横の席に乗り込んだ。

シンジったら・・・・・何にも言わなくてもわかっちゃうんだから。

手つないでいる時、手に汗握ってたじゃない。

その時は、私は気づかないふりしてあげたけど。

そして、ついに動き始め今は上に登って行っている途中。

 

「シンジ?」

「な・何・・・アスカ?」

「大丈夫?」

「な・何が?」

 

さすがに、鈍感なシンジのことだから、私が気づいているって思ってないみたいね。

あ・・・・・シンジが何か言ってるわ。

何か呟いているわ。

私は、気づかれないように、聞いてみる。

 

「・・・・・・」

「・・・・・逃げちゃだめだ・・・・・逃げちゃだめだ・・・・・」

 

かすかにそう聞こえた。

私の顔は、多分楽しそうに微笑んでいたと思う。

シンジったら・・・そんなこと言っても、もう逃げれないわよ!!

そしてついに、来た!!

カタカタカタカタ・・・・・・・

ゴーーーーーーーーーーーーーー!!!!

 

「うわぁ!!!!!−−−−−−」

「ん!!」

 

私もつい声を出してしまった。

シンジは、大声で叫んでいた。

私も、こうして思っているほど余裕がなかった・・・・・

 

「うぅぅ・・・・・・・」

「ぅぁ・・・・・・・・」

 

ゴーーーーーーーーーーーーーー!!!!

ゴーーーーーーーーーー!!!!

ゴーーーーーー!!!!

カタカタ・・・・・

 

長かった・・・・・

私はそう思えた。

昔は、一瞬のように思えたけど、そうは思えなかった・・・・・

シンジはと言うと・・・・・

 

「はぁ・・・・はぁ・・・・」

 

んふふふ。

すごい息してるじゃない。それに、顔面蒼白ってやつね。

ちゃんと歩けるかしら。

あははは、ふらふらしてるー。

 

「シンジ!大丈夫?」

「あ・・・アスカ・・・」

「大丈夫じゃないみたいね」

「顔色真っ青よ。ほんと大丈夫?」

「う・・・うん、少し休めば・・・」

「そう、じゃぁ、そこのベンチで休みましょ?」

「うん、ありがと」

 

私は、シンジの肩を抱いて噴水の前にあったベンチに座らせた。

女の私が男の子を支えているのは、結構しんどかった。

シンジは、私の肩に頭を寄せて呼吸を整えている。

私は、そんなシンジがかわいく想えてきて・・・・・

シンジの頭を私のひざの上にそっと寝かせた。

 

「え・・・アスカ?」

「いいから、黙ってなさい。」

「や・やめてよ・・・アスカ、恥ずかしいよ・・・・・」

「とか言いながら、アンタは自分で起きようとしないじゃない、シンジ」

「そ・・・それは、アスカが頭を抑えているから・・・・・」

「いいじゃないね?」

「で・・・でも・・・」

「ねっ!?シンジがしんどくなくなるまででいいから。こうさせて?」

「ほんと・・・それまでだよ・・・」

「わかった。それじゃ、抵抗しないでよね?」

「わかったよ。」

「そんな恐かった。シンジ?」

 

私は、優しくシンジに声をかけた。

シンジの顔は真っ赤で、他の人達を気にしているように私は想った。

もう・・・気にしなくてもいいのに・・・・・

ほんと、恥ずかしがりやなんだから・・・・・

シンジは、私の問いに答えた。

 

「うん・・・正直恐かった。あんなに速いとは思わなかったよ」

「確かに、私もびっくりしたけど」

「そう?でも・・ごめん・・・僕そんな余裕なくって・・・・・」

「いいのよ。でも、楽しかったでしょ?」

「うん、そうだね」

「もう大丈夫?シンジ?」

「う・・・うん、もう大丈夫、ありがと。アスカ」

「ううん、いいのよ。それより、ごめんね。シンジに無理させちゃったみたいで」

「え!?そんなことないよ。僕も一度は乗ってみたかったし」

「ほんと?」

「うん、ほんとだよ。アスカ」

「そっかぁ、よかった」

「アスカ、今日はすごくいい顔してるね。笑顔がとっても・・・その・・・」

「私の笑顔がどうしたの?」

「え・・・その・・・」

「言ってみて・・・・」

「う・・うん、アスカの笑顔とってもかわいい・・・・・なって思って・・・・」

 

シンジ・・・・・

シンジは、いつのまにか私のひざの上から、私のすぐ近くに顔があった。

嬉しい・・・・・シンジ・・・・・ありがと・・・・・

 

「シンジ・・・・ありがと・・・・・とっても嬉しい・・・」

「・・・・・・・」

「シンジ・・・・キスして・・・・・」

「あ・・・アスカ・・・ダメだよ・・・こんなところじゃ・・・」

「お願い・・・・シンジ・・・」

「アスカ・・・・」

 

私は、その時純粋にシンジにキスして欲しい・・・・・そう思った。

ごめんシンジ・・・迷惑かけてるのはわかってるの・・・でも・・私・・・

 

「アスカ・・・目をつぶって・・・」

「シンジ・・・うん・・・」

 

私は・・・シンジにそう言われて・・・目をつぶった。

シンジ・・・キスしてくれるの・・・私に・・・

チュ!

 

「あ!!・・・・・」

 

私は・・・思わず声をあげた。

キス・・・シンジは、私の頬にそっとキスしてくれた。

私が思っていたキスじゃなかった・・・・・けど・・・私はそれでもいい。

だって、シンジが・・・あのシンジがシンジからキスしてくれたんだもん。

 

「シンジ・・・・・」

「アスカ・・・・・」

 

私は、嬉しかった。

私は、シンジに抱きついて・・・・・

 

「シンジ・・・・・シンジ・・・・・・・・・好き・・・好き」

「・・・アスカ・・・」

 

シンジは、私を抱きしめてくれていた。

ありがと・・・・・シンジ・・・・・私・・・ずっと・・・

ずっとシンジのこと好きだからね!!

少しの間・・・シンジは抱きしめてくれていた・・・・・

そして・・・・

 

「アスカ・・・もういいかい?」

「・・・う・・うん」

「さっ、行こっか!?」

「うん!!」

 

私たちは、今抱きしめあってたのが夢だったかのように。

また、腕を組んで、歩き始めていた。

シンジは・・・・・私のわがままに付き合ってくれて本当に優しい。

シンジは・・・・・私のこと・・・どう思ってるのだろ・・・・・

ただの同居人?それとも・・・・・

私は、ただその先の言葉を、心の中で・・・唱えていた・・・・・

 

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