今は、朝の5時今日はシンジにあの時約束したことを守ってもらうつもりで早く起きた。
約束?
そう、約束!私は、シンジとの初めてのデートでの話。
あの時、スーパーへのデートだったけど、デートは初めてのデートにはかわりなわ!
でも、そのスーパーに行く途中ヒカリとファーストにであったのよね。
そして、ファーストが家来たいなんてこと言い出して、シンジは優しいから「綾波を一
人にできない、僕も一人の寂しさがどんなのか知ってるから」ってシンジらしい。
でも、私はこんなシンジが好き。
それで、ファーストは家に来ることになり。
着替えるために、私とシンジは部屋に向かった。
その時、シンジは・・・・・
「今日は楽しかったよ、アスカ。短い間だったけど、一応これが僕のはじめてのデート
なんだし、なんとなくそういう気分が味わえたよ」
そう言ってくれたの。
嬉しかった。
私は、てっきりシンジは嫌々私のわがままに付き合ってくれてるのかと思っていたから。
そして、別れ際に・・・・・
「また一緒にどこかに行こう」
「二人っきりで?」
「え!?うん、まあ、アスカがそうしたいんなら・・・」
「ほんと!?約束よ、シンジ!!」
「う、うん。じゃあ、今度、休みにでも入ったらね。」
「絶対よ!!アタシは覚えてるから!!」
「わかったよ、アスカ」
私は、ことの時の約束を今日実行するつもりなのだ。
今日は、日曜日天気は、晴れ、絶好のデート日よりだわ。
どこに連れて行こうかなぁ。
さてと、こんなことしてる場合じゃないわ、せっかくの時間がもったいない!!
シンジのことだから、どうせ覚えてるとはおもえないし。
さ!早く、シンジを起こしにいこーーーっと。
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約 束 「 前 編 」
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「さすがにまだ寝てるようね」
今は5時を少し回ったくらい。
シンジは、平日にはお弁当作るために早く起きるけど、日曜や休みの日はゆっくり寝る
ことが多い。
そして、平日休みの日にかかわらず、私はいつもシンジに起こしてもらうんだ。
それが毎日の私の楽しみなの、いつもシンジは私を揺すったり、たまには私の髪で遊ん
で起こしたりするの、私としては・・・おはようのキスで起こして欲しい・・・
まっ!それはシンジには無理な話よね。
でも、今日は私がちゃーーんと!!起こしてあげるわ。
「・・・・・・すぅ・・・・・すぅ」
私がゆっくり音を立てずにシンジを起こさないように、ふすまを開けると・・・
その中は真っ暗・・・・
でも、徐々に目がなれてきた。
シンジはっと・・・・・
「シンジはまだ寝てるようね」
よく寝てるわ。
かわいい寝顔よね。
シンジ・・・・・私との約束覚えてるかな・・・・・
覚えているわけないと思うけど・・・・・シンジ・・・・・
私は、ゆっくりシンジの頬に手をおいて、ゆっくり・・・・・唇を合わせた。
「ん・・ん・・・・・」
「シンジ・・・・・起きなさい・・・・・」
「んん・・・・・・・」
「おかしい、シンジは寝起きいい方なのに・・・・・」
そう言えば、最近よく眠れいないって言ってたなぁ。
不眠症ってやつかな、何か悩み事でもあるのかしら?
でも、シンジが悩み事かかえてないってのもおかしいかな。
でも、今日は私にとって特別な日にするつもりなの。
シンジにとっても特別な日なの。
だ・か・ら!!起きてもらわなきゃ困るわ!!
「シンジ・・・・・・・・」
「シンジって・・・・シンジってば・・・・」
もう一度キスしてみる
「ん・・・・・・」
「んん?」
「シンジ?」
「ん・・・・・あ・・・アスカ」
「もう、あ・・・アスカじゃないわよ」
「どうしたの?アスカ?」
「もう、起きたわね!?」
「うん・・・なんでアスカがここにいるの?」
「それは・・・・・」
「どうしたの?」
「あのね・・・・・」
「うん」
「シンジは・・・・覚えてる?」
「え?何を・・・・・?」
「私たち初めてデートしたときのこと」
「うん、覚えてるよ。あの時は、スーパーに行ったんだよね。その時洞木さんと綾波に
ばったり会ったんだよね。それで、デートは終わっちゃったんだよね。確か・・・」
「うん、そう。あの後、この部屋の前でした約束シンジは・・・・・覚えてる?」
「え・・・・・約束?」
「うん・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「あ・・・確か・・・間違えていたらごめん」
「ううん、いいの言ってみて」
「うん、確か。「今度デートのやり直ししよ?」ってそういった気がする。違ったかな?
アスカ?」
嬉しい・・・・・
シンジは、約束ちゃんと覚えてくれていた。
私との約束・・・・・あの時の約束・・・・・
「どうしたの?アスカ?」
「え!?」
「なんだか、ぼーっとしちゃって」
「え・・・ううん、なんでもないよ」
私が、考え事してる時黙ってしまったのをシンジは心配してくれたの?
ありがと、シンジ。
「ねぇ?シンジ?」
「ん?なに?アスカ」
「今日は・・・・・晴れてるの・・・・・」
「え?・・・うん・・・そうみたいだね」
私から誘おうと思ったけど・・・シンジを見ているうちに私・・・シンジに誘って
欲しい・・・そういう期待をていた。
「アスカ?デートのやり直し・・・・・しない?」
「え!!」
シンジ・・・ほんと・・・私のこと考えてくれてる・・・
私こんなに朝早く起こしてるのに・・・怒らないで優しく受け止めてくれて・・・
シンジ・・・・・好き・・・・・
でも・・・・・私は・・・あの時シンジの約束の言葉を信じることができなかった自分
が嫌でしょうがなかった・・・・・
「ありがと・・・・・シンジ・・・・・私、今日はシンジとデートしたくて・・・
朝、早いのに起こしにきてシンジとデートしたかったの・・・ごめんね、シンジ私
シンジはあの約束覚えてくれてないって思ってたの・・・シンジは覚えてくれてい
た。ごめんね、シンジ。私・・・・私・・・・」
「アスカ・・・いいんだよ」
「でも・・・・」
「いいんだよ、気にすることないよ」
「シンジ・・・・・」
「ね?アスカ?」
「ありがと・・・・・シンジ・・・・・」
「ね?元気出して、アスカ?」
「シンジ・・・・・デートのやり直ししてくれる?」
「もちろんだよ。朝食食べながらでも、行くとこ決めよっか?」
「うん!!」
私たちは、そう言って部屋を出た。
シンジは、私のことどう思ってるんだろ・・・・・
私は・・・一時も離れたくないくらい・・・・・・好き
シンジは、いつものように、顔を洗ってから朝食を作り出した。
ミサトは、昨日は帰ってこなかった。
まったく!朝帰りとは。
ま!朝帰ってないから、朝帰りとはいいにくいけど。
そう私が思っていると。
「ミサトさん帰ってきてないみたいだね」
「うん、そうみたい」
「朝食どうしよっか?ミサトさんの分作っておこうか?」
「いいんじゃない、ミサトも子供じゃないんだから自分でするわよ」
「それもそうだね」
シンジはそう言って、テーブルに朝食を並べていた。
そして、私たちはデート先を2人で決めながら朝食を取り始めた。
シンジは、話しながらとっても楽しそうな顔をしながら私に微笑みかけてくれている。
私は・・・・・
今日は、楽しい一日になるといいな。
私は、特別な日の始まりの予感がした。
そう思わずには、いられなかった。
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