永遠への夢








僕、

僕って・・・誰?


碇・・・シンジ

サードチルドレン

碇司令の息子

元エヴァンゲリオン専属パイロット

私立第三新東京中学校クラス2ーCの一員



僕ってなんだろう・・・

僕・・・

いきなり第三新東京に呼ばれて、ミサトさんに連れられ、
いつのまにかエヴァンゲリオンのパイロットにされてたんだ・・・

ミサトさん
葛城ミサトさん、
葛城三佐、作戦本部長。
ネルフの人達はそう呼ぶ人もいた。
実際、僕や綾波やアスカもネルフだったんだ。
でも僕はミサトさんをそうは絶対に呼ばない。

だってミサトさんは僕を家族として受け入れてくれていたんだ。
ペンペンと同じ様に、アスカと同じ様に、綾波と同じ様に、
僕も家族として受け入れてくれたんだ。

エヴァに僕達が乗らなくてもよくなったときも、
ミサトさんは僕やアスカを受け入れてくれるようになった。
そして綾波も受け入れてくれたんだ、家族として・・・
ミサトさんは・・・僕達の家族だったんだ。

だから絶対に、僕はミサトさんはミサトさんと呼んでいる。
たとえ僕もネルフの一員であろうと・・・
たとえミサトさんが僕にとって業務上では上司であろうと・・・

でも僕は、ミサトさんの家から、父さんの家に引っ越したんだ。
何でだかはわからない・・・
ただ一緒に住みたかったんだ、父さんと。
ネルフで言う碇司令の、学校で言う理事長の、父さんと・・・

僕は元ネルフの一員。
みんなは僕をエヴァンゲリオン初号機のパイロットだといってたんだ。
みんなの僕のイメージはエヴァンゲリオンを操縦する奴だとおもってたみたいなんだ。
けど今は違う・・・
使徒はすべて殲滅したはずなんだ・・・

カヲル君、
渚カヲル君、
最後の使徒・・・
僕がその命をとだえてしまったんだ・・・・
しかたなかったんだ・・・・
そうしなければ僕達が滅びてしまうかもしれなかったから・・・
エヴァンゲリオンのパイロットとして・・・殺すしかなかったんだ!!

でもまたあらわれたんだ。
違う人を装って・・・
渚さんとして・・・
女として・・・
今度こそは本気で受け入れられそうな感じだったんだ。
まったく違う友達として・・・

でも違ったんだ。
渚さんは実はカヲル君だったんだ。
カヲル君がなんでここにまたあらわれたのかはわからない・・・
でも僕はカヲル君を最後まで信じてた・・・
そして最終的には綾波もカヲル君を信じれるようになったんだ。

綾波、
綾波レイ
元エヴァンゲリオン零号機パイロット。
今の綾波は・・・三人め。
最後の綾波。
でも、エヴァに一緒に乗ってたあの時期の綾波は・・・二人め。
綾波は僕達のために死んでくれたんだ・・・
なのに僕は・・・始めは三人目の綾波を、受け入れようとはしなかった・・・

そのことをミサトさんに言ったら引っぱたかれたんだ。
「戻る可能性はあるのよ。シンジ君、あなたならそれができるんじゃない?」諦めちゃいけなかったんだ。
なのに僕は始めから諦めようとしてたんだ。

後々綾波は僕の母さんをサルベージしたものだとリツコさんは言ってた。
でも僕は、綾波を受け入れた。
僕はセントラルドグマでの綾波も見たんだ。
でもそんな事僕には関係無い。
それは綾波の秘密。
僕は綾波の秘密を知ったから・・・
僕は綾波を普通の子に戻してあげる事が使命だとおもったんだ。

綾波は段々と僕達に心を開いてくれるようになったんだ。
そして、僕を好きだと言ってくれたんだ。
そして、僕を絶対に守ってくれると言ってくれたんだ。
僕を守るため、一緒に住む事さえしてくれたんだ。
そこまで僕の事を好きだと表現してくれてるんだ。
でも今の僕は・・・それに答える事が出来なくなってる。

アスカ、
惣流・アスカ・ラングレー、
元エヴァンゲリオン弐号機専属パイロット。
初めてあったときは・・・船の上だった。
そしてから僕が住んでるミサトさんの家に住むようになった。
それからもいろいろな事があった。
そして、精神が崩壊してしまったんだ・・・

僕は毎日のように病院に行った。
アスカを見舞いに行った。
アスカは段々治っていった気がした。
そしてある日、一本の桜の木を持ってきたんだ。
そしてアスカは、復活した。
そしてまた家族として、アスカは復帰した。
アスカも・・・僕の事が好きだと言ってくれたんだ。
そして僕も・・・自分の気持ちがわからないけど・・・・
誰も本気で好きになった事はないけど・・・
一番始めに好きになる人はアスカだって告白したんだ・・・
綾波を振り切ってまで・・・
でも・・・アスカにも・・・アスカにも完全に答えてるって事は・・・
未だに出来ないでいる・・・・


僕はみんなから好きだと言ってもらえてる。
でも僕は・・・それに答える事が出来ない・・・
どうしてだろう・・・・
アスカは僕のどこが好きかまで具体的に教えてくれたのに・・・

誰かが言ってた・・・
僕の心には穴があいてるって
いくら愛を注いでも、そこからぬけていってしまうバケツのよう・・・
どうしてだろう・・・
綾波もアスカも渚さんも僕に愛を注いでくれてるはずなんだ。
だけど僕は・・・それに誰一人に本気で答えた事はない・・・・

なんでなんだろう・・・・
僕は今の関係を壊すのが恐いからかな・・・
もし僕が・・・本気でアスカや綾波の事を好きになったらどうなるんだろう・・・
今の関係はもろくも崩れ去ってしまうのかな・・・
今の・・・アスカと僕と綾波の関係が・・・

もしそうなったら僕はどっちをとるのだろう・・・
もしかすると・・・どっちもとることなく終わってしまうのか・・・
いや、それはないとはしてもいつかはこの関係は崩れてしまう。
この関係が永遠に続くはずはないんだ。
いつかは消えてしまうものなんだ。
でも僕は・・この関係が永遠に続いて欲しいと願ってる。
たとえ僕が・・・いづれかはどっちかを選ばなければならないとしても・・・

僕が逃げてるのはわかってる。
この現実から、この関係から。
でもみんなは待ってくれている。
逃げても引き止めないでいてくれてる。
実際僕は今の関係で満足しているんだ。
出来ればこの関係でずっと維持していきたいんだ。
そうすれば一方が傷つくことがないから・・・

逃げてるのはわかっていても・・・今は・・・この関係でいよう・・・
ずっと、ずっと、この関係が終わるまで・・・・




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