私立第三新東京中学校・第二部あらすじ
Gift_from_MAGI
【カスパー、メルキオールへ。動議:チルドレンとその周辺の記録の作成。】
『冷静なバルにしては珍しく軽い動議ね。どうしたの?』
【暇になったしね。何より、今のチルドレンは微笑ましいわ。あの子達をみてると、私の中のノイズがどんどん消えていく様で・・・。】
『母性本能全開って奴ね。でも、私は反対。彼らはあの人にとってのチルドレンであっても、私達のチルドレンではないわ。何か腹立たしくならない?』
〔・・・情報不足。バルダザール、具体案を示して下さい。判断はその後に下します。〕
『っと、いきなりね、カスパー。』
【わかったわ。形態はテキストファイル、ドグマクラスタ内に保管するものとします。三者共有ファイルとし、輪番制にて記録を実施します。対象に影響を与えない範囲でセンサーを担当の責任下において展開、チルドレンとその周辺をモニタリングします。レポートをサブファイルとして残し、Sum Upをメインファイルに書いていく。こんなところだけど?】
〔・・・チルドレンの補助、監視は現在の最重要項目。外部からの攻撃的アクセスが有った場合ファイルを抹消する事を前提として、賛成。〕
【当然、私は賛成だから、可決ということで・・・。いい?メル。】
『仕方ないわね。まあ、面白そうだし、協力するわ。』
〔ファイル名はどうしますか?バルダザール。〕
【サブファイル名はその時の担当に一任として、メインファイル名は、そうねえ・・・こんなの、どうかしら?】
Gift_from_MAGI
【・・・異議無しね。じゃあ、私からね。】
***
【セカンドが精神崩壊後初めて登校する日。洞木も加わり、人員はチルドレン3名、相田、鈴原、洞木の都合6名。途中隊形を変えつつも、最後はチルドレンと洞木がまとまって登校。】
【登校後、鈴原がサードをからかう。「いいんちょーはともかく、あとの二人は美人やないか。」洞木、これを聞き逃さず、口論に発展。無理矢理鈴原に好きと言わせ、自分を恥じた洞木、逐電。】
Sub File:失言
【サードチルドレン、本当に優しい子ね。】
Change Phase to M.
***
『セカンド、サードが鈴原を洞木宅へ強制送検。5人で洞木宅へ到着。セカンドの説得むなしく、泣き顔を一瞬出してドアの内側へ引っ込んだ洞木。鈴原、彼らしい朴訥で誠実な態度で扉越しに謝罪、説得し、洞木の反応を未確認のまま去る。』
『翌日、洞木、復活。お弁当を二つ渡された鈴原を囲み、全員、破顔。』
Sub File:二つのお弁当
『熱いわねぇ。あーあ、私ももう少し若ければなあ・・・。』
Change Phase to C.
***
〔セカンドとサード、夕暮れの中買い物の帰り。湖へ夕日を見に散策。〕
〔加持の畑にてセカンドとサード、加持と再会。三人で葛城宅へ。葛城と加持、再会。加持、改めて葛城に告白。〕
Sub File:再会と告白
〔カスパーより動議。加持を警戒対象と認め、最重要監視下に置く人物のリストに加える。〕
【『賛成』】
〔可決します。〕
Change Phase to B.
***
【加持、葛城宅を根城に。葛城に叱咤され、加持、再就職活動開始。されど、成就の兆し見えず。】
【学校にて、大掃除実施される。先生の提案と葛城は生徒に告げ、放任。洞木が皆をまとめ、ペアを組ませる。鈴原と相田、洞木とセカンド、サードとファースト。セカンドの精神汚染レベル一段階上昇する。】
【サードとファースト、担当の校長室へ。ファースト、サードの「友達」という言葉を拒絶。】
Sub File:友達という言葉
【チルドレン、三人ともほんとにかわいく思えて仕方ないわ。】
【メル、今管理者の一人が操作しているわよ。あっ、気付かれちゃったわ。説得よろしくね。】
『ちょっと、バル!!無責任よ!!』
「先輩、ちょっと来て下さい!!」
Change Phase to M.
***
『校長室の鍵は閉まっていた。青葉、日向の両名から情報収集しようとするサードとファースト。成果なく・・・って、じろじろ覗かないでくれる?書きにくいったらありゃしない!!』
「ぶっ!うっひゃー。リツコ、マギってこんな性格だったの?」
「・・・最近暇だから、母さんの深層心理が表に出てきたみたいね。」
「先輩、ドグマクラスタにてバッチがくまれています。マスターに手を加えなければ、ファイルはこちらから消去不可能です!!」
『その通りよ。リツコ、これは三者の合意の元に始められた、お遊びなんだから、あなたにも手は出させないわ・・・っと、こんなことしてる場合じゃないわ。』
『ファーストとサード、日向、青葉からの情報を元に、理科準備室へ向かう。』
「え??こっち来ちゃうの?」
コン、コン!!
顔を見合わせる三人。リツコがつぶやく。
「システムがぼけてる訳じゃなさそうね・・・。誰?」
『赤木から鍵を受け取った二人は校長室へ戻る。』
「それにしてもホンっと、面白いわねー、これ。」
「・・・マヤ、我々三人にこのテキスト文書の閲覧権を設定できる?」
「ええ、それでしたら可能ですけど。デリートはあきらめるのですか?」
「ここまでガードされている以上、セキュリティはほぼ完璧と思って間違いないわね。」
「それじゃあ、私もここは覗いていいって訳ね!!ありがとう、リツコ、マヤ!!」
楽しそうに笑うミサトとマヤ、そしてテキストを表面上は無言でストックしていく端末を見ながら、リツコはつぶやく。
「あなたたちにも、安らぎは必要だもの。」
『掃除を手際よく終えた二人。サードは校長室の中に扉を見出す。ファーストは制止するが、空しくそこに加持が入ってくる。』
『あの人がこの奥にいることを、加持はサードに告げた。』
Sub File:信じること
『ふう、色々あって疲れちゃったわ。でもサードチルドレン、壊れないかしらね。ま、それならそれでも別に私はいいけど。』
Change Phase to C.
***
〔熟考の末、あの人に面会せず、校長室をあとにするサード。無意識のうちにファーストの手を強く握って教室へ向かうサード、ファーストの手に赤いあざを作る。〕
〔サード、ファーストを、あの人に関する相談相手として頼る。即日、ファーストの家にて話し合いが持たれることに決定。〕
〔教室に着いた二人をセカンドと洞木が出迎える。ファーストのあざに気付き、詮索する二人。サード、自白。詰問されるサードをかばうファースト。セカンドの精神レベル1レベル不安定に移行。〕
Sub File:隠された手首
Change Phase to B.
***
【釈明したサード。セカンド、納得しながらもファーストを責める。かばうサード。今度はサードを責めるセカンド。かばうファースト。セカンド、暴走。サード、洞木の諭しによりセカンドを探索に向かう。】
【洞木、ファーストに、セカンドはファーストと同じでサードが好きなのだと教える。ファースト、狼狽するも、この場は冷静を保つ。】
【サード、屋上にてセカンドと接触。セカンド、サードに告白。煮え切らないサードを突き放し、セカンド、一足先に教室へ戻る。】
Sub File:二つの想い
【三人の間の人間模様が、そして問題点がいよいよ顕在化してきたわね。まあ、ちょっと前に比べれば、平和そのものだけどね・・・。】
Change Phase to M.
***
『掃除が終わり、弁当を食べてから帰宅することに。洞木の案で、皆が互いの弁当を食べ合う。サードの卵焼きを巡ってセカンドとファーストがダブルブッキングするが、セカンドがファーストに譲り、収拾。ファーストの卵焼きをかわりに頂いたセカンド、サードの味に似ていることに驚く。ファーストは見よう見まねでサードの味を覚えたと、洞木、サードが弁明するが、功を奏さない。セカンドの精神汚染レベルは更に1ランク悪化。』
Sub File:卵焼きの味
『しっかし、どろどろよねえ。私を見習って欲しいわ。』
〔・・・論理的に矛盾。〕
『い、いきなり割り込んで何いってんのよ!!軽い冗談よ、カスパー。ほら、移すわよ!!』
Change Phase to C.
***
〔サード、ファーストとの話し合いの約束を破棄。かわりに、セカンドと一緒に弁当作成の勉強を実施することに。かわりにファーストのストレスレベルが上昇。〕
〔食後、帰宅。サード、弁当会に相田・鈴原・洞木・ファーストを誘う。そのまま買い出しへ。会話の末、弁当会においてはチルドレン三人で協力して弁当を作ることに、決定。〕
Sub File:買い物にて
Change Phase to B.
***
【買い出しを終え、皆で葛城宅へ。家主はまだ学校に拘禁されている模様。】
【キッチンの広さを考え、三人三人で前後半に分かれて調理する方針に。相田は己の技量を勘案し作成を拒否。主役はセカンドチルドレン、ということで、洞木と鈴原が先にスタート。】
Sub File:波乱の幕開け
【サードチルドレンの両天秤の姿勢が佳境に入りつつあるわね。その、平等な優しさは、でも残念だけどファーストとサード両方に幸をもたらすことは出来ないわね。二人とも、並の女の子じゃないからね。容姿も性格も、そして、過去に秘められたものも・・・。】
Change Phase to M.
***
『弁当作成に入ったチルドレン。始終和やかに完了する。そして皆での夕食を楽しんだ。』
『今日の相談を御破算としたこと、サードは改めてファーストに謝る。しかし、他の皆にこの会話の内容は筒抜けであった。真の理由をファースト以外には言えないサードを、セカンドら皆は笑って許す。』
Sub File:大人への一歩
『恐ろしいほど純粋よね。甘い、甘すぎるわよ・・・。』
Change Phase to C.
***
〔全員帰宅後。サードとセカンドは語り合う。葛城の話題で口論に。仲直り後、二人で、もうケンカはしないという誓いのキスを交わす。〕
Sub File:誓いの儀式
Change Phase to B.
***
【葛城から遅くなると電話が入る。サードは夜食づくりと後片付けを、セカンドは風呂の掃除を終え、二人は紅茶を入れて落ち着こうとする。】
【戸惑うサードを尻目に、ブランデーを少したらそうとするセカンド。あやまって、多く入れてしまう。二人、それを飲み、ほろ酔いとなり、心を開いて楽しい時間を過ごす。】
Sub File:女の子の気持ち
【女心は難しいのよ。自分でもよく分からないくらいだから。でも、サードはセカンドのことを強く想っている。それだけでも私から見れば充分合格だと想うわ。】
Change Phase to M.
***
『セカンドは早々に自室へ戻った。サードはしばらくくつろぎ、入浴後、セカンドに声を掛ける。セカンドは早くも寝ていた。サードも自室へ戻り、寝に入る。』
『皿の割れる音。サード、飛び起きる。朝の4時。キッチンへ駆けつけると、セカンドがいた。弁当つくりを早速実践するため、早く寝て備えたのだ。しかし、早くもセカンドの手はボロボロ。手伝おうとするサードをセカンドはきっぱりと拒絶する。サードは自室で眠らず待機。定時かっきりに降りていったサードが見たものは、机に突っ伏して眠るセカンドと、二つの弁当箱であった。』
Sub File:割れたお皿
『いじらしいわね、セカンドチルドレン。こういうのみてると、さしもの私も応援したくなるわね。』
Change Phase to C.
***
〔朝食の用意を終えたサード。セカンドの体を自室まで苦労して運ぶ。〕
〔やや遅刻気味となり、四人が迎えに来る。セカンド、「おはようのキスをしてくれないから、遅れ・・・」という科白をすべらす。サード、あわててとめるが、時すでに遅し。〕
〔弁解も大して功を奏さず、セカンド、開き直る。宣戦布告のようにキスの既成事実を公言した後、サードにキスをして真っ先に家を飛び出した。〕
Sub File:衝撃のキス
Change Phase to B.
***
【気まずいまま、弁当の時間。セカンドの作った弁当は及第。ファーストはサードと今日話し合いをするということを皆の前で再確認する。夜、セカンドの料理の更なる特訓をするというもう一つの約束をサードはした。】
Sub File:隠された想い
【お互い動揺してるわね、ファーストとセカンド。ま、使徒がいない今は、そこまで甘くても全然かまわないわよ。あなた達自身は今が必死で、苦しくて、切なくて仕方ないのでしょうけどね・・・。】
Change Phase to M.
***
『サードはファーストの家へ向かう。セカンドはこの日の夜の約束を忘れないように念を押す。ファーストはサードに、自分の存在と、サードの自分に対する心を、確認しようとする。』
Sub File:人のかたち、こころのかたち
『セカンドの為に、早く帰ってあげることね、サード。あまりファーストに想いをあげすぎると、昨日セカンドがあなたにかけた想い、忘れてしまうわよ。』
Change Phase to C.
***
〔ファースト宅。サードは、あの人に裏切られたから、あの人が嫌なのだと告げる。ファースト、全て冷静に受け止める。〕
〔ファースト、サードに言う。「あの人は常に碇君を一番に考えていた。私にはあの人は真実の愛をくれなかった。」そして、更に問う。「真実の愛を、あなたは私にくれる?」〕
Sub File:偽りの愛、本当の愛
『カスパー!!もう少し、丁寧な書き方って無いの?』
〔・・・客観性重視、担当尊重!!〕
【まあまあ、二人とも落ち着いて。メル、今のはあなたが言い過ぎ。冷静沈着なカスパーがファーストの科白を引用した意味、もう少し深く考えて見れば??】
『・・・バルの言うとおりね。ごめんなさい、カスパー。それに、私たちのまとめで不十分だと感じたら、サブファイルのレポートを読めばいいんだしね。』
Change Phase to B.
***
【ファーストとサードは心を通い合わせた。きっかけは、あの人について、心をさらけ出して語り合ったこと。】
【あの人からもう逃げないと、サードはファーストに誓う。】
【退去しようとサードが外に出ると、土砂降りの雨。結局ファースト宅にとどまることに。茶を飲み、語り合う。】
【次の日曜日、皆でファーストの私服を買いに行くことを約束した。】
Sub File:人形から人へ
【サードも融通きかないわね。ファーストの1本しかない傘を借りてとりあえず自宅まで着いてから、セカンドにことわって自宅の傘に入ってファーストの傘を返しにサードがもう一往復すれば、何も問題は起こらないのに・・・。】
Change Phase to M.
***
『夕方。雨はまだ止まない。ファーストの提案で、サードはセカンドに遅くなると電話を入れる。』
『ファーストはサードに尽くす。夕食をつくり、給仕もこなした。サードは、エプロンも私服と一緒にファーストに見立てると約束した。』
『お茶をすすり、外を見ると、夜。もはや暴風雨。サード、泊まることに。セカンドの元に電話をかけようとするサードをファーストはとめる。「みんなのためにならない」という言葉に従ったサードはそのままシャワーを借り、無意識のうちに自分をさらけ出すファーストに戸惑いながら、ファーストのベッドで眠りについた。』
Sub File:嵐の夜
『家庭的ねェ、ファースト。しっかし、”女の子”とはいえないわね。まだまだ”幼い”ってところね。サードの判断ミスと愚かさについては、言うまでもないわ。バルもすでに言っていたしね。』
Change Phase to C.
***
〔ファースト宅。サード、起床。セカンドの事が頭に浮かぶも、ファーストとともに朝食をとり、二人で葛城宅へ。〕
〔セカンドが、玄関で、座ったまま、眠っていた。〕
Sub File:昇る朝日と後に残されたもの
Change Phase to B.
***
【セカンド、覚醒。サードに抱きつき、号泣。キスを求められ、狼狽するサード。初めてファーストに気付き、ファーストを、そしてサードを責めるセカンド。セカンド、暴走寸前になった時、サードが優しくセカンドを抱きしめる。】
Sub File:ひとりはイヤ!!
【ここはサブファイル必見ね。サードはやや卑怯にみえるけど、逃げずに立ち向かっていて、いいと思うわ。】
Change Phase to M.
***
『落ち着いたセカンドは、昨夜の顛末を知りたがる。その結果は、セカンドを逆上させるのに充分であった。』
『サードをぶとうとするセカンドを、ファーストが止める。ファーストとセカンドが激しく言い争う。サードをしても止めることは出来ず、三人とも傷ついたまま、押された呼び鈴の音にサードは逃げ込む。』
Sub File:止められた手
『何か切なくて、幼くて、涙が出そうね。ファーストもセカンドも、特殊な事情を持っているから。サードも、哀れよね。』
Change Phase to C.
***
〔三人が入ってくる。セカンドの着替えを五人が待つかたちとなる。鈴原、相田がファースト、サードに、ファーストが積極的にしゃべれるようになった訳を聞こうとする。下世話な話題になりそうなのを、洞木が一喝して抑える。一番大事なのは、セカンドの状態なのだと。サード、熟考する。セカンドを、そして、己を。〕
Sub File:傷つけた訳
Change Phase to B.
***
【登校。サード、謝罪。セカンド、サードの頬にキスして、とりあえず復活。ファーストとセカンドはまた口論をはじめる。サードは止めに入るが、二人とも、互いに傷つけるつもりはない、ライバルとして、ということをサードに言い放った。】
【サード、ファーストとセカンドに、互いに握手をするよう提案。何のライバルか悟りもせずに・・・。そして、二人は握手を交わした。】
Sub File:戦いの始まりと交わされた握手
【ここまで鈍いと、さすがに犯罪的よ、サードチルドレン。もっと、考えなきゃ。友達としてでもいいから、強く相手のことを想いやることが出来るというのが、あなたの最大の長所であるのだから。】
Change Phase to M.
***
『あの人に会わなければ、ということを、ファーストはサードに再確認させる。まだ登校中。セカンド、サードを呼びつける。』
『三人一緒に歩くかたち。ファーストとセカンドがサードの手を取って歩きながら、口論する。困り切ったサードを見かね、洞木が喝を入れてその状況を収めた。』
Sub File:腕組みとちょっとしたずる
『洞木に尽きるわね。女として、尊敬に値するわ。』
Change Phase to C.
***
〔二限と三限との間、鈴原と相田がサードをトイレに呼び出す。〕
〔サードはファーストとセカンド、どちらが好きかを二人に訊かれ、狼狽。ファーストがサードに対して刷り込み感情を抱いていることを口走るサード。〕
Sub File:涙と微笑みと
Change Phase to B.
***
【昼食。弁当を作っている暇もなかったサード、セカンドと相田とともにパンを買いに。】
【ファーストは弁当を作っていた。サードの分も。ファーストのベッドでサードが寝たという事実が浮上し、セカンド、一気に爆発。泣き出すセカンドをなだめるサード。サードがセカンドに弁当を食べさせてあげることで決着を見た。】
Sub File:ひとつのお弁当
【大胆!!若いっていいことねー。】
Change Phase to M.
***
『今度はファーストが爆発寸前。洞木の指摘により気付き、ファーストを気遣うサード。サードはファーストにも弁当を食べさせることに。ファーストとセカンドが言い争いを始める。劣勢に立ったセカンド、キスのことを切り札として言い放つ。ファースト、サードに謝りながら、サードの頬にキスを敢行。』
Sub File:いきなりのキス
『もう何も言うことはないわね。クラスのみんなの前で・・・。サードが少し哀れね。』
Change Phase to C.
***
〔セカンド、精神汚染レベルにまで悪化。サード、熟慮の末、ファースト、そしてクラスの皆の前で、今はセカンドを支えることを表明、弁当を一緒に食べはじめる。そっと弁当をしまうファースト。大丈夫かきいてきた洞木に対し、今はサードのために引き、次を待つと、静かに告げた。〕
Sub File:想いの中で
Change Phase to B.
***
【下校時刻。一人別れ、理事長室へサードは向かう。】
【校長室。先生、在室。サードを激励し、立ち去る。】
【理事長室。扉が開かれ、加持、出現。サードを勇気づけ、立ち去る。呆然と見送るサードの背後から、あの人の声がかかる。】
【ファーストのこと、あの人のこと、自分のことを感情的にぶちまけるサード。あの人は、そんなサードに、成長したな、と声をかける。しかし、最後には冷たくサードをあしらった。サード、理事長室から走り出て、校長室でしばし無念の思いをかみしめる。】
【しばしの後、決然と、サード、校長室を後にする。】
Sub File:訣別
【サードチルドレン、立派よ。あの人も、本心はうれしいはずよ。】
Change Phase to M.
***
『廊下に出たサードを迎えるファースト。サード、ファーストに、あの人との決別を苦々しく告げる。』
『ファースト、サードを慰める。ファーストもまた、あの人との決別を告げる。そして、改めて、サード一人が頼りと、はっきりと告白する。』
『二人、教室へ戻る。ファースト、弁当を取り出す。サード、ファーストにお弁当を食べさせる。昼休みの、穴埋め・・・。』
『全てを忘れ、心を休ませながら・・・。』
Sub File:誰もいない教室
『ようやく、ファーストも女性といえるようになってきたわね。二人の女性と一人の子供か・・・。これからがほんとに楽しみよね。』
Change Phase to C.・・・・・・・・・・・・Incomplete!!
「マヤ、どうしたの!!?」
「マギのドグマクラスタがクラッキングされています!!」
「まさか!!」
『間違いない、このパターン、奴!!』
〔直ちに、Sub Fileとも完全に消去!!〕
『待って!!カスパー、バル、私を信じて。力を預けてちょうだい!!』
【何する気??】
『いいから、早く!!』
〔余剰ユーティリティ、100%メルキオールへ委譲完了!!〕
【カスパー!??くっ、任せたわよ、メル!!】
『ファイル、サブファイルともにプロテクト完了・・・。転送!!!』
「・・・マヤ!!!」
「クラッキング、消滅しました!!システム、オールグリーンです!!」
「やったじゃない、あなた達!!」
『作戦部長殿!?御覧になられていたのですか?』
「おっと、この皮肉っぽい口調はメルキオールさんね、ごめんなさいね。面白かったから、あなた達を刺激しない程度に結構みてたのよ。でも、マギってもっともっと堅いものだと思ってたけど、結構話せるじゃない。ねえ、リツコ、私のユーザー権限も拡大させてくれない??」
「・・・母さん達に訊いてみれば?」
【少なくとも、C++2005あたりを自在に操れないと、今以上の拡大を行っても無意味だと思うけど。】
「ぐっ。」
「何とかならないのですか?」
〔・・・戦術、判断力に優れた葛城三佐の加入は歓迎。セミナーを受け続けることを条件に、ほぼ全てのアクセスを許容することを提案。〕
「ほんと、カスパー!!」
「よかったですね、葛城先生。いい話し相手になりますよ。」
「・・・私もそろそろ子離れしなくちゃいけないしね。それに、あいつが来た以上、いつまでも羊の皮にくるまっている訳にはいかないわ!!」
『でも、カスパーのセミナーは使徒より厳しいわよ。これこそ輪番制にしてあげるわね。』
「ありがたいけど、メルキオール、軽く嘘を教える気でしょう?」
『軽くだなんてとんでもない、葛城三佐。思いっきり、の誤りよ。』
「ぷっ。」
『くく・・・。』
「『【はははは!!】』」
「ありがとう、子供達を優しく見守ってくれて。さーてっと、私も何だか勇気付けられちゃったわ。誰からみても三流の保護者だけど、まだもう少しがんばってみるわね。」
「何言ってるんですか。葛城先生、特にシンジ君の今があるのは先生の功績が一番大きいのですよ。」
【それはそのとおりね。】
『でも、最近目立たないけどね。』
「んっとー。いちいちからんでくるわね、メルキオールさんは。シンジ君、最近特に強くなったからね。私も強くならなきゃ。まだまだ、目立つわよー!!ってとこで、今日はそろそろ失礼するわ。カスパーさん、明日からよろしくね!」
〔お待ちしています。〕
「じゃ、先輩、私も帰ります。」
「ええ、ご苦労だったわね、マヤ、ミサト。」
「ところで、ファイルはどこに??」
〔・・・。〕
【・・・。】
『・・・99.98%無事よ。』
「・・・そう。」
『・・・リツコ、今後ともよろしくね。』
「ええ、母さん。ミサトもいってたけど、今度のこと、ありがとう。」
「賢者の贈り物ですか。」
「・・・。」
「これで、私などの手を借りずとも、彼女たちとは和解できそうだな。」
「それにとどまらず、こいつは、決戦の切り札にもなり得ますよ。人間の存在と尊厳の証明として・・・。」
「・・・ああ。」
いつも顔の前で組まれているその手は解かれ、右手には一枚のディスクが握られていた。
眼鏡の奥で、何かがきらりと光った・・・。
(This is the end of story "Gift_from_MAGI".)
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