「アス一行日記」八月分



8月1日
今日は金曜日。昨日が月の終わりだったように、今日は月の初め。まあ、だからどうしたって感じなんだけどね。
しかし、それにしてもつまんない。何か面白いことないかしら?こうだらだらと休みが続くのも考えもんかも知れないわね。だって、何だか時間を無駄に使ってるみたいな気がするから・・・・
となると遊び道具はやっぱりシンジなのよね。シンジをからかってれば、取り敢えずつまらないなんて感じることはないんだし・・・・。だからアタシは勉強中のシンジの部屋にそっと滑り込む。シンジは集中してると他のことに意識が行かなくなる人間だから、アタシにとっては都合がいい。だってシンジをびっくりさせられるもんね。今回も、全然気がつかずに熱心にシャープペンシルを走らせているシンジの耳元にいきなりふっと息を吹きかける。これが全ての始まりとばかりに、うろたえるシンジにアタシはありとあらゆる邪魔をした。普段ならシンジの邪魔は絶対にしないって思ってるけど、でもいくらなんでもあんまりよね。年頃のかわいい女の子が同じ屋根の下でつまんなそうにしてるって言うのに、あいつはそれをほったらかしなんだから・・・。アタシもフォローなり何なりがあれば勉強するなとまでは言わないわよ。でも、アタシに声もかけずに勉強に明け暮れるなんてひどすぎるわ。こう、アタシが身を以って教育してあげなくっちゃ。シンジの奴、女の子の気持ちなんて、全然理解してないんだもんね、ほんと。後になってちょっとやりすぎたかとも思ったけど、まあ、シンジにはこれくらいが丁度いいのよ。なかなかアタシの気持ち、わかってくれないんだから・・・・

8月3日
今日は日曜日。天気もいいし、爽やかな日。ずっと休みだとしなくちゃいけないことなんてないから、時間だけが過ぎていく。
だからいっつも何かを探しているんだけど、今日はすぐに思い付いた。お弁当を持って、シンジと二人で散歩に行こうって・・・・
ミサトは朝早くから何やら出かけていった。だからアタシはシンジと計画してまずはお弁当作り。もっぱらシンジの手伝いに過ぎなかったけど、それでも二人でやるってやっぱり楽しい。結構いろいろ作って、終わったころには十時を回ってた。だからアタシは身軽な服に着替えて、そして二人で外へ出た。外はアタシが見込んだとおりのいい天気!!風もそよいでるから暑さもそんなに感じないで、これ以上はないって感じ。シンジも同じ気持ちみたいで、とってもくつろいだ顔をしてた。いつもの河原に着くまでそんなに話はしなかったけど、充分外の空気を吸い込んで二人とも満ち足りた気分。河原に着いても何をする訳でもなくごろっと草の上に横になって・・・・二人で雲が流れるのを見てた。それでしばらくしたらお腹も空いて、アタシ達はお弁当を食べることに。この時のために、つまみ食いは我慢してたのよね。我慢してた甲斐もあって、お弁当はすっごくおいしかった。食べ終わるとまた二人で横になって・・・・いつのまにか寝てた。起きたらもう日が傾きかけてて、アタシ達は帰ることにしたの。お弁当の詰まってたバスケットは空になって全然重くなかったけど、二人で仲良く持って帰った。手の触れ合いはなかったけど、行きとは違ってずっと近くにシンジがいる。それだけでアタシは充分。もう焦ることもないんだしね・・・・

8月5日
今日は火曜日。しっかしこう毎日メリハリの無い生活をしてると、日記に書くネタも尽きてきたわね。情けない話、ネタ作りでもしようかって思っちゃうくらいだもん。
まあ、アタシを取り巻く環境って言うのはほんとの家族じゃないのに一緒に暮らしているって言うことから他の人達よりもずっと興味深いとは思うけど、それでも限度ってもんがあるからね・・・・
で、とにかくうだうだしててもしょうがないって事で、ネタ作りを始めることにしたの。まあ、ほとんど暇つぶし的なんだけどね。でも、シンジに関しては遊び尽くしちゃったし・・・・しかし、悪魔のごとき明哲さを誇るアタシのおつむは、いいアイデアを出してくれた。それは・・・シンジの部屋を物色してえっちなアイテムを見つけるって事よ。あんな顔してはいるけどシンジだって男なんだし、そういうのがあっても当然よね。別に持ってたから責めるとかそう言うんじゃないけど、何だか気になるじゃない。シンジは本当に女に興味があるのか?って・・・・。そして思い立ったが吉日って事で、アタシはニコニコしてシンジを買い物に送り出すと、急いで部屋を漁り始めた。でも・・・・ないのよ。ベッドの下にも、机の引き出しにも、タンスの奥底にも・・・・。アタシはちょっとがっかりしたけど、そのかわりいいものを見つけた。それはアタシの写真。これは今年のお正月にシンジと泊りがけで旅行に行ったときの写真よね。でも、それが写真立てで飾られてたならアタシも驚かないんだけど、机の引き出しの中になったのよ。しかも、仕舞い込んであったって言うより、人に見られると恥ずかしいけど見たいときにはすぐに見れるようにしているみたいで・・・・。それは変な写真じゃなかったからシンジも変なことはしてないと思うし、とにかくうれしかった。だけどシンジもアタシの写真を見ることくらいで恥ずかしがらなくたっていいのにね・・・・

8月9日
今日は土曜日。シンジの奴、今朝は朝早くから出かけていった。どこへ行ったかって言うと、あの馬鹿相田に誘われて山へ遊びに行ったの。アタシも連れてけって相田に談判はしたんだけど・・・
結局駄目で、アタシは一人寂しく居残り。全くあの馬鹿、「戦場に女は似合わない」とか何とか言って・・・・腹が立つったらありゃしない。シンジもシンジよ。無理にでもアタシを連れてくよう言ってくれればよかったのに!!
でも、しばらくしてアタシははたと気がついた。シンジ達、おべんと持ってってないのよね。アタシはそれに気付くと、一生懸命お弁当をこしらえた。しかも三人分・・・・無論アタシとシンジとそれからついでに鈴原の分とで、相田の分はなし!!当然よ。アタシを仲間はずれにしようとした罰だわ。そして作り終わったのが丁度お昼。アタシは急いでシンジ達のいる山へ向かったの。でも着いてみてびっくり。シンジ達、モデルガン片手に・・・・これって相田がよくやるって言うサバイバルゲームなのね。アタシはシンジと違って正式な戦闘訓練まで受けてるんだから、普通の女の子とは訳が違うって言うのに・・・・そんなもんだから、アタシはそっと相田の背後に回ると腰に差してあったレボルバーを拝借した。あの馬鹿、カッコつけてる割には鈍いんだから・・・・。そしてシンジの隣に行ってお弁当の入ったバスケットを置くとさっそく参戦よ。当然アタシはシンジの味方で・・・・敵は相田よ!!鈴原はどっちの味方かわかんないから取り敢えず敵!!つまり、シンジ以外を撃てばいいの。簡単明瞭でいいわね。さすがのシンジもアタシがいきなりやってきたかと思えばレボルバーをぶっ放し始めるんだから、相当びっくりしてたみたい。でも、アタシもこれに完全にはまっちゃって・・・・いつのまにかトロいシンジのライフルまでかっぱらって敵を撃退してた。シンジは完全におまけと化しちゃったけど、そのかわりアタシ達の完全な勝利!!戦いの後のお弁当、格別だったな。また今度襲来しよーっと!!

8月10日
今日は日曜日。昨日は楽しかった。シンジと一緒に変わった遊びも出来たし、久方ぶりの戦闘における勝利の快感も味わえたし、それになにより、お弁当もおいしく作れたしね・・・・
だもんだからアタシはちょっとご機嫌になっててお昼近くまで惰眠を貪ってたの。もちろん9時くらいに一度目が覚めたんだけど、取り敢えずシンジが起こしに来てくれるまでうとうとしてよーって思ってね。
でも、アタシが物音に目を覚ましたら、部屋にいたのはシンジじゃなくって、迷彩服に身を包んだ昨日の敗残者だった。何を血迷ったのか、アタシの喉元にサバイバルナイフを当ててきて・・・・寝起きだしシンジじゃなかったもんだから、手加減抜きでぼろぼろにしてやった。肉塊とまでは行かないまでも、ボロ雑巾くらいにはなったわね。まったくレディーの寝室に忍び込むなんて、どうにかしてるわよ。アタシは取り敢えず馬鹿相田の残骸を部屋から引きずり出してリビングへ。シンジはお昼の下拵えをしてたみたいなんだけど、とにかく詰問。やっぱりシンジは相田の侵入には全然気がついてなかったみたいで、思いっきり驚いてたけど、シンジのキスで起きるはずがこんな結果になっちゃって機嫌の悪かったアタシは、シンジに八つ当たりをした。つまり、難癖をつけたのよね。アタシが寝てる時くらい、アタシの身を守れ、ってね。アタシもそんなに本気に発言じゃなかったんだけど、シンジの奴、思いっきり本気にしちゃって反省しまくっちゃった。その姿があんまりにも可哀想に感じて、アタシはうな垂れるシンジを思わず抱き締めちゃった。パジャマ姿で抱擁なんてムードもないけど、でも何だか普通の時よりもずっと胸に来ちゃった。それはきっと、シンジがアタシを守ることに責任を感じてくれたからだろうな。アタシの方が力は上かもしれないけど、色んな面でアタシを守れるのは、このシンジだけなんだもんね・・・・

8月11日
今日は月曜日。ぼけぼけっとシンジと一緒にテレビでも見てたら、懲りずにまた馬鹿相田がうちにやってきた。アタシはテレビもつまんなくなってたから、暇潰しにまた返り討ちにしてやろうかと思ってたんだけど、どうやらそういう目的じゃなかったみたい。
何やら馬鹿の話によると、アタシが訓練を受けてたことを知らなかったんだって。まあ、近くにいる同じエヴァパイロットだったシンジはそういうのとは縁がなかったから、アタシも同じだって思っててもおかしくないかもね。
で、奴の本題はって言うと、私に訓練を施してもらいたいみたいなの。あいつ、こういうのに憧れてるくせに正式な訓練は全然受けたことがないらしいのよ。アタシは面倒だからかったるいと思って断ろうとしたんだけど、友達思いのシンジがどうしてもって言うもんだから、アタシも承知しちゃった。まあ、その代償としてシンジも参加することってのが条件なんだけどね。シンジは露骨に嫌な顔してたけど、でも、それでも相田のことを思ってか我慢したみたい。とにかくそんな訳でアタシ達は山へと入っていった。特訓と言えば山が基本だからね。アタシは相田に斥候的役割をさせるために先頭に据え、シンジを殿に置いた。でも、暑い中山を登ってたらかったるくなって、アタシはいきなりシンジの手を引っつかむと脇道へそれた。そして戸惑うシンジを無理矢理に引きずって勝手に二人で帰っちゃったの。つまり、相田を撒いてきちゃったって訳ね。シンジは思いっきり罪悪感に苛まれてたけど、まあ、相田なんて奴どうでもいいのよ。どうせけろっと帰ってきて、自分が未熟でした、なんて言うんだろうからね。って言うより下手なこと言ってシンジを苦しめたら承知しないんだから!!シンジほど繊細な男はそうそういないんだし・・・・

8月19日
今日は火曜日。ふと思ったんだけど、夏休みももう半分が過ぎちゃってて、残りもそんなに多くないのよね。全く、長い長いと思ってたくせに、過ぎて行くのはあっという間なんだから・・・・
でも、早く過ぎ去るって事はいいことなのよね。ほら、時間が早く感じるのは楽しい証拠だなんて言うし・・・・ほんと、毎日楽しくってしょうがないのよ、アタシ。
でも、何かが物足りない気もするの。楽しいし1日1日が充実してるって言う気持ちは感じるんだけど、贅沢なアタシはやっぱり形に残るものも欲している訳。つまりは旅行とかに行きたいんだけど・・・・もう結構時期外れなのよね。お盆前だったらよかったんだけど、お盆過ぎるとあとは残された宿題に追われるんだろうし・・・・まあ、アタシはシンジの勉強を付き合ってる時に暇潰しの意味で宿題はかなりやってあったんだけど、シンジには宿題も何もないからね。忙しい受験生なんだし・・・・でも、息抜きも必要よね。時々は表に引きずり出してるけど、それだけじゃリフレッシュなんて出来るはずがない!!だからアタシはこれから計画を立てるのよ。如何にシンジも楽しくてアタシも満足できるようにするかを決めなくっちゃ。今晩は寝不足かもしれないけど、楽しみに時間を惜しまないのがアタシの性格。やる時は悔いの残らぬものにしたいからね。

8月21日
今日は木曜日。旅行の件は現在検討中。やっぱり折角の旅行なんだし、よくあるところに行っても思い出なんて作れないじゃない。だからアタシはしっかりと考えるの。シンジも喜んでくれて、それでもって何か特別なところをね・・・・
まあ、考えるのは一人になった夜にすればいいとして、日中はそんなこと考えてる暇なんてないわね。別に忙しいって言う訳でもなく、暇なのは事実なんだけど、それでも折角シンジと一緒にいるのにひとりで考えにふけっていても面白くも何ともないじゃない。だからアタシは時間も有効利用するのよ。
でも、考え事じゃなくってシンジと二人で会話する時にでも、アタシはさりげなく旅行の話を匂わせることを忘れない。ほら、シンジって極度の鈍感だから、アタシがしつこいくらい示してやらないと、なかなか思い通りに動いてくれないのよね。シンジの発案による旅行なんてまず有り得ないけど、とにかくシンジのオッケーを取ることが先決。シンジが行きたいかどうかよりもまずアタシの思いの強さを教え込まないと駄目よね。シンジってば自分の考えよりも人を優先させてるし、攻め方としてはそれがベストだと思うの。なんだか攻めるなんて嫌な言葉だけど、ほんと、情けないことにシンジは攻め甲斐のある鈍感男だから・・・・アタシの全てを尽くして陥落させなきゃね。だから今日はなんだかしつこく思われるくらい旅行がどうのとか、色々喋っちゃったけど、結果はどうなんだろう?反対にシンジの奴に嫌がられてなければいいんだけど・・・・

8月26日
今日は火曜日。何のきっかけもつかめぬまま、日にちだけが過ぎて行く。で、考えてみると夏休みも残りあとわずか。なんだかちょっとだけ寂しい気がする・・・・
まあ、シンジの勉強に付き合ってた時に宿題はあらかた片付けちゃったから終わりになってどたばたするって事も無いんだけど、でもかと言って出かけるって言う雰囲気でもないのよね。まあ、雰囲気なんて気にしないって言っちゃえばそれまでなんだけど・・・
でも、アタシはいいとしてもシンジが問題なのよね。休み明けには恒例のテストがあるし、シンジもそれに向けて頑張ってるみたい。なんだか頑張ってるシンジと遊んでるアタシの成績があんまり変わらないって言うのも可哀想な気がするけど、そういうこと、シンジはどう思ってるのかな?シンジだって男なんだから、きっと顔には出さないけど悔しく思ってることだろうし・・・・アタシはそういうシンジのことを考えちゃうと、滅多なことが言えなくなっちゃうのよね。いつもだったら無理矢理旅行に行っちゃうのかもしれないけど、アタシのわがままを聞いてもらうには悪すぎるし・・・・いつものアタシにはなれないって言うのが辛いけど、でも、こうしてシンジを思いやってる自分ってのも結構いいもんなのよ。やっぱり貞淑な妻ってものに憧れちゃうし、実際そのうちそうならなきゃ行けないんだからね。元気一杯わがまま一杯もいいけど、それだけじゃ長続きしないと思う。お互いの気持ちを理解し合い、支えあってはじめて夫婦は成り立つと思うの。だからアタシもそういう練習をしておかなくっちゃね。いつシンジのお嫁さんになってもいい様に・・・・

8月30日
今日は土曜日。とうとう今日を含めて夏休みもあと二日。これを書いてるのが夜の十一時だから、実際には明日だけしか残されていないことになるわね。
まあ、あんまり遊ばずに終わりを迎えちゃったけど、なんだかそんなに残念に思わない。まあ、アタシも元々夏休みだからって遊び歩く訳じゃないから、いつもと同じって事で済まされるのかもしれないけど。
でも、ほんとのことを言うと、いつもと同じ遊ばないで勉強ばっかりしてる夏休みだからそう感じるんじゃなくって、アタシの中ではしっかりと遊んだ気がするの。確かに旅行にはとうとう行けずじまいだったけど、ずっとシンジと二人っきりだったし、そういう意味では学校に行ってるよりも遥かに楽しかったのよね。別にシンジがずっと相手をしてくれたとかそういう訳でもなくって、実際のところはそんなに会話のある訳じゃなかったんだけど、他の有象無象と一緒にいるのとシンジと二人っきりでいるのじゃ、同じ会話が無いのでも全然違うから。だから、特別なことは何も無かったけど、今度の夏休みはアタシにとっても特別な夏休みになるだろうな。中学最後の夏休みだけど、それだけじゃなくってきっと大人になってから何故かふと思い出されると思う。こういう透明感のある日々って、突然思い出したりして胸にぐっと来るじゃない。アタシの小さかった頃なんていい思い出なんて無かったけど、こういう記憶だけは鮮明に残ってるの。セピア色の記憶って奴?アタシにはまだ早すぎるかもしれないけど、それでも・・・・ずっと後になって、シンジと一緒に過ごした日々が思い出されるとうれしいな。もちろん、その時アタシの横にいるのはそのシンジなんだけどね・・・・

8月31日
今日は日曜日。どたばたしてないだけに、やけに物悲しくせつなく感じられる。中学生のアタシにとって、夏休みの終わりは夏の終わり。これで中学最後の夏も終わったんだな・・・・
まあ、常夏だから夏の終わりも何もないんだけど、でも、ずっと日本にいて日本しか知らなかったシンジと違って、アタシはいろんな国を知ってる。だから、夏の持つ意味って言うのも、少しは感じられるの。
シンジにとってもアタシにとっても夏休みイコール夏、っていうのは変わらない。でも、アタシとシンジでは夏のイメージが違う。吹く風が涼しくなり、辺りは冬の準備を始める。樅の木の緑と大地の黒。物悲しい冬の始まり。刹那の夏は、灰色の雲によって覆い隠される。だから人は夏を愛するの。陽の光を貴重なものに感じる人達は、だからバカンスへ赴くのよ。ひとときの夏を感じようと・・・・。そしてアタシも同じ。日本に来て結構経つけど、自慢の蒼い瞳にはつらくてもやっぱり太陽を求めてるの。日本では嫌悪される感のある陽の日差しも、もしかしたらいつなくなってしまうかわからない。アタシも時々曇りの日がいいなーって思うこともあるけど、ドイツのパパやママを思い出して済まない気持ちになる。そんなにアタシも心から気にしてた人達じゃないけど、それでもアタシには他人じゃない。難しいことも色々あるけど、やっぱりアタシの両親なんだから・・・大切にしないとね。今度日本に招待してあげようかな?シンジと離れるのが嫌だからドイツに帰省したりはしないけど、こっちに来る分には構わないんだし・・・・立派になったアタシを見てもらって、太陽の光を身体中で受け止めてもらって、そして・・・アタシの選んだ人を見て欲しい。絶対に気に入ってくれると思うから・・・・
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