スカ一行日記」六月分


6月2日
今日は月曜日。一週間の始まりだけど、まさしくかったるいわね。よく考えたら月の方も始まりだし・・・・
でもまあ、うだうだ言ってても何だから、気合入れて頑張らなくっちゃ駄目ね。アタシが元気なくっちゃ、シンジもぱっとしなくなっちゃうし。
で、少し今日はいつもより明るめに振る舞ってたんだけど、何だか少し、傍迷惑だったみたい。アタシの元気もやっぱり空回りしちゃうみたいでして、ちょっと悲しかったな。でも、こういう時に限って、シンジがやさしくしてくれんのよね。シンジってば、アタシでもファーストでもそうだけど、大変な時にしか、手を差し伸べてくれないのよ。まあ、それが普通なんだろうけど、やっぱり何でもない時でも、アタシはシンジに想われたいな。いっつもとまで贅沢は言わないけど、ちょっとくらいは甘えてもいいじゃない。かばってくれてもいいじゃない。確かにアタシの肩を持つなんて恥ずかしいことかも知れなけど・・・・だからこそ、シンジにはアタシを見てて欲しいな。いつまでも、いつまでも・・・・
6月4日
今日は水曜日。ただでさえ水曜日は憂鬱なのに、雨がしとしと降ってて、少しだけアタシの心もブルー。特に何があったって言う訳でもないんだけどね。
アタシはいっつもうるさいくらいに元気な女の子だって思われてる節があるけど、静かに感傷に耽るって言うのも、そう嫌いな訳じゃない。ただ、どっちかって言うとファーストがそういうタイプだからね・・・・アタシはなぜか、それと正反対に振る舞っちゃうみたい。アタシはこの女とは違うんだぞ!!って・・・・
でも、よく考えると、そんなの必要ないわよね。アタシはアタシなんだし・・・・ときたまシンジがぼーっとレイの方を見てることがあるけど、レイはレイ、アタシはアタシなんだから・・・・でも、シンジにはアタシだけを見て欲しいな。アタシはシンジだけを見てるんだし・・・・でも、だから今日はこんなに憂鬱なのかも?だからこんなに心が寂しいのかも?窓の外の景色を見ながら、ガラスに映るファーストと、それを見つめるシンジの姿を見ちゃったから・・・・。夜になっても、まだ雨はしとしと降ってる。カーテンを閉めていても、音は聞こえなくとも雨の気配を感じる。嫌だな、こんな雨・・・・明日の朝には最高の太陽に出会えるといいんだけど・・・・
6月6日
今日は金曜日。でも、今日はただの金曜日じゃない。だって、今日はアタシのシンジの生まれた日なんだから・・・・
もちろんアタシはシンジに誕生日プレゼント、あげるつもりなんだけど、随分と迷ってたの。何か買ったものでもよかったのかもしれないけど、何だかそれじゃあ寂しい気もするし・・・・
そもそもシンジって、ものには魅力を感じない人間なのよね。料理関係のものや、チェロ関係でも喜ぶんだろうけど、そんな誰でも手に入るもの、いつでも手に入るものにはそんなに価値を見出さないの。アタシがプレゼントしたからって言うんで、それなりに喜んでくれるとは思うけど・・・・でも、アタシはそれなりじゃ嫌なの。思いっきり喜んで、感動して欲しいの。何かアタシの手作りのものでも作ろうと思ったんだけど、それでもやっぱりものだし・・・・アタシ、ずーっと考えてた。ミサトの買ってきたケーキでロウソク消しをやったり、シンジが自分で焼いたチキンを食べてる時も・・・・みんながプレゼントくれたのに、アタシだけ何にも無しじゃあ、さすがのシンジも不思議に思うわよね。シンジはもう、アタシが自分のこと、好きだって知ってるんだし・・・・でも、アタシには何もなかった。だからパーティーが終わって、二人だけになった時・・・・シンジにアタシだけのプレゼントをあげた。最近疲れ気味のシンジに膝枕と、シンジの生まれたこの日に、祝福のキスを・・・・ちょっぴり無理矢理だったけど、シンジならわかってくれるよね。アタシが今日と言う日を、心から祝っていることを・・・・
6月7日
今日は土曜日。宴の後の、けだるい一日ね。アタシ達は一応中学生だから、そんなによる遅くまでみんなを残さないで、割と早い時間に帰したから、アタシ達もそんなに夜更かしっていう訳じゃなかった。実際お酒を飲んだのはミサト達、大人だけだったもんね。
だから、何だか今日はちょっぴり早起きしてみたの。普通の土曜日だったら、アタシは完全に熟睡してるはずなのに、おかしな話よね。こんなに早起きするなんて・・・
でも、アタシが一番かと思ったら、既に起きてる奴がいた。それはやっぱり、シンジだったの。シンジが早起きだっていうのは知ってたけど、アタシもちょっとびっくりしちゃった。それでシンジに聞いてみたんだけど・・・そしたら、15歳最初の朝日を見るんだとかって言ってね・・・・アタシ、笑っちゃった。でも、そういうの、何だかシンジらしいなーって思って、アタシもシンジに言ったの。「アタシも一緒に見ていい?」ってね。するとシンジは黙ってうなずいてくれた。そしてアタシとシンジは一緒に外に出たの。少し足を延ばすと、この街を一望出来るところがあって・・・・穏かな風に包まれながら、アタシとシンジは朝日を眺めた。他にはなんにもなかったけど、これだけだったけど、何だかやけに印象に残った出来事だった。そして・・・・また来年も、これからもずっと、シンジとこの朝日を見られたら・・・・アタシはうれしいな。
6月8日
今日は日曜日。もちろん快晴!!暑いのは嫌なアタシも、ここまで抜けるように青い空を見せつけられると、もう何も言えなくなっちゃうわね。
アタシのクォーターの肌には、日本の強い日差しは辛いけど、でも、アタシの活動的な心がそんなことは関係無いとアタシに訴えかける。そしてアタシは・・・・その心の声に従った。
シンジを連れてアタシのお気に入りの河原へ。瑞々しい草の匂いとやさしく吹き抜ける微風。もうこれ以上のものはないっていう感じよね。アタシはそう思うと、草原を走った。意味なんて無いんだけど、アタシの身体をそうしろって言ってきたの。だからアタシは走った。シンジもアタシの後を走って追いかけてきて・・・・いつのまにか二人の競争になってた。絶対にシンジには負けたくないとか、そんな気持ちは全く無かったけど、アタシは手を抜いたりしなかった。そして息が切れて、これ以上走れなくなるまで走ると、そのまま草の上に転がり込んだ。シンジは急にアタシが倒れ込んだもんだから、びっくりして慌てて駆け寄ると、アタシを心配そうに覗き込む。アタシはそんなシンジの首根っこを引っつかむと、アタシと同じ様に草の上に押し倒した。そしてそのまま抱き締めると鼻先にキス!!何だか変だけど、この時はそういう気分だったの。今にして思うと、シンジもかなり面食らってたんだろうなー。
6月10日
今日は火曜日。何だか今日は一日嫌な天気だった。今にも雨が降りそうな空で・・・・さすがにシンジも、今日は洗濯物を干していかなかったみたいね。
でも、洗濯物のことが気にならなくなると、シンジの奴ってばこの天気を喜んでいたりもするのよ。雨が降らなきゃ曇りは暑くなくって最高だ、とか何とか言って・・・まあ、暑くなくていいって言うのはアタシも理解出来るしそう思うんだけど、何だかやたらとネガティブな考えよね・・・・
アタシだったら、暑いのが嫌なのはわかるけど、やっぱり汗をいっぱいかいて、そしておいしいかき氷でも食べたいじゃない。曇りなんて、アタシに言わせれば騙しみたいなもんよ。でも・・・・午後になって、とうとう雨が降り出した。シンジは窓の外の景色を見ながら、こんなはずじゃなかったってぼやいてたけど、そう言ってるわりにはちゃんと傘を持ってきてるところがあいつらしいわね。そしてアタシは・・・当然傘なんて持ってるはずが無い。雨が降りそうでも、雨が降ってなきゃ持って来ないからね。だって、アタシには絶対傘を持ってるシンジって言う存在がいるんだし・・・・しっかり頼ってあげなくっちゃね。無論、アタシはシンジの傘を奪うなんて非人道的なことはしないから、仕方なく一緒の傘に入ることになるんだけど・・・・狭いから濡れないようにアタシがシンジの身体に腕を回したりして・・・・仕方ないことだとかみんなには言い訳してたけど、やっぱりバレバレよね。アタシもシンジも、暑くも無いのに誰よりも真っ赤な顔をしてたんだし・・・・
6月14日
今日は土曜日。最初の頃は受験勉強に張り切っていたみんなも、そろそろ疲れのピークが来たみたい。ヒカリをはじめとするやる気まんまんなのもいるにはいるけど、そろそろ遊びたくなったのかしら?まあ、当然と言えば当然の結果だけどね・・・・
そしてシンジはって言うと・・・・まあ、当然のごとく真面目人間のグループよ。こういう時にはヒカリと波長が合うのか、よく話とかしてる。無論、おかしな話や雑談でなく、100%学問の話なのが安心出来るところだけど、それにしても詰まんないわよね・・・・シンジも早く堕落してくれればいいのに。
でも、アタシはそういうシンジのことが、好きになったんだしね。もう完全に吹っ切れて妖しい作業に手を染めている相田なんか、どう考えたって好きになる要素がないもんね。やっぱり真面目で頑張り屋のシンジの方が、何千倍もかっこいいわよ。世間の男連中はそこをわかってるのかしらねぇ・・・?別にシンジは特殊なことをしてる訳じゃなく、至って普通のことをしてるだけなんだけど・・・・でも、そういう普通のことをちゃんとやるって言うのが難しいのかもしれないわね。現にアタシもとてもじゃないけどシンジの真似なんて出来そうもないし・・・・そう考えると、やっぱりシンジって凄いな。アタシにいろんなことを教えてくれて、アタシを変えてくれるんだもん。やっぱりいいな、人を好きになるって・・・毎日が新鮮だし、大きく成長出来るような気もするからね。まあ、こういうことは普通、後になってわかることなんだろうけど・・・・
6月15日
今日は日曜日。いい天気だったから、ちょっとシンジを連れて散歩。以前はシンジと出かける時は買い物が多かったけど、最近はそうでもない。出かけるのに、意味をつけなくってもいい関係になったってことなのかな?
ともかく、アタシ達はまだ中学生なんだし、自由になるお金もそんなに多いわけじゃない。まあ、アタシもシンジも親が放任だから、他の連中よりはお金持ってんだけど、シンジが倹約するもんだから、アタシも無駄遣い出来ないのよね。だからシンジもお金のない遊びには結構喜んで応じてくれる。もしかしてシンジが今までアタシと出かけるのが嫌だったのは、お金がかかるからって言うだけかもしれないわね。だとすると、情けない話なんだけど・・・
それはいいとして、アタシとシンジがいつもの河原に行くと、二人だけの時を邪魔する人間がいた。それはバカ相田なんだけど・・・・何やらモデルガン片手に一人で遊んでたわ。よく考えてみると、哀れな奴よね。でも、アタシはさりげなく発見。何をって・・・もちろんカメラよ。あいつはいつでもどこでもカメラを持ってるから、まあ、当然と言えば当然だけど、とにかくアタシとシンジの写真を撮ってもらった。学校では絶対に撮らせたりしないし、シンジも恥ずかしがっていたんだけど、そこはまあ、いつものアタシの強引さでなんとかした。シンジと一緒の写真なんて、よく考えると今まであんまり持ってなかったからね。だからいい機会にと思って、何枚か撮ってもらったんだけど、最後に相田の馬鹿に言われちゃった。「今日の惣流はいい顔してる」なんて。アタシは迂闊にもシンジにだけしか見せない顔をあいつにも見せちゃったって訳ね。何だか悔しくて恥ずかしい気もするけど、でも、しょうがないわよね。だって、シンジと一緒のお散歩だったんだもん!!
6月16日
今日は月曜日。一週間の始まりね。かったるいだけの毎日だけど、シンジがいるだけで・・・ってやめやめ。シンジを語り出すとノンストップになっちゃうからね・・・・
っと、久しぶりに学校のことでも書かないと、こっぱずかしいだけの日記になっちゃうから、要注意ね。さて今日は・・・・何もないわね。アタシ、授業中はぼけぼけしてるか、シンジをからかってるかのどっちかだから・・・・
そう思うと、この日記ってシンジ抜きで書くの、相当しんどいかもしんない。自分のことを書くのでもシンジが出てきちゃうし・・・・よく考えると、アタシのいるところには常にシンジがいるもの。これはアタシがいっつもシンジにへばりついてるって言う反対の見方も出来るんだけど・・・シンジもアタシが側にいるの、嫌がってなんかいないし、やっぱりアタシが側にいた方が何だか落ち着くみたい。シンジにとって、アタシがそういう存在でいられるって、最高の気分よね。アタシなしではいられないって程でもないけど、少なくともアタシのいる世界がシンジにとっては普通なんだし、アタシもシンジのいる世界が普通・・・・まさに、二人の世界は一つなのよ。こっぱずかしいけど、これが今のアタシの心境ね。って、結局またシンジの話になっちゃった。今度ヒカリに日記の書き方を教わらないと・・・って、ヒカリも駄目ね、きっと。陰で鈴原のこと、書き綴ってるんだろうし・・・・恋する女の子って、手におえないもんね。アタシもヒカリも・・・・
6月18日
今日は水曜日。今日は何とか、学校での出来事でここに書けそうなものがあったわ。全く、ネタ切れになるとシンジオンリーの内容になっちゃうから、アタシも色々大変よ。まあ、だからと言ってシンジが出て来ない訳じゃないんだけど・・・・
で、何事かって言うと、美術の時間よ。美術とかそういうのはかったるいって思えるアタシだけど、アタシは才媛だから絵だろうとなんだろうと出来ちゃうのよね。人に妬まれちゃうかもしれないけど・・・・
そして今日は学校の外に出て写生会。学校での拘束時間中だって言うのに、こういう風に不思議な自由時間が持てるって言うのは、なかなかの快感よね。外は天気もいいし・・・・絶好のピクニック日和だった。絵なんてつまんないもの、描いてらんないわよね。でも、時間内に描き上げなくちゃいけないから、アタシはささっと描いて後はシンジの絵をずっと覗き込んでた。シンジもはじめは隠そうとしてたんだけど、アタシが一歩も退かないもんだから、諦めたみたい。でも、何だかアタシを意識しなくなっちゃったみたいに思えたから、更にちょっとした注文。何って・・・ただ、アタシを絵の中に入れろって言うことよ。シンジはかなり辟易してたけど、アタシはシンジの目の前に立って、アタシを描かざるをえない状況に追い込んだ。ちょっぴり可哀想な気もしたけど・・・取り敢えずアタシを入れてくれた。あんまり上手じゃなかったけど・・・何だかうれしかったな。まあ、後でシンジが先生に怒られなきゃいいんだけどね・・・・
6月21日
今日は土曜日。今日はミサトが加持さんに相手してもらえないみたいで、少しだけご機嫌斜め。まあ、そんな事よりも、ずっとうちにいるのが問題よね。いっつも土曜日はシンジと二人っきりのはずだったのに・・・・
でも、ミサトも一応家族なんだし、たまには相手もしてやらないとね。シンジはミサトが家にいてくれること、結構喜んでいるみたいだったし・・・・
そういうことで、今日のお昼ご飯はみんなで楽しくやれるものってことで、お好み焼きを焼くことにしたの。細々した材料はシンジのおかげでほとんどうちにあったから、買い物も行かずに準備をはじめた。無論、アタシもこれなら手伝えるって言うんで、喜んで手伝ってたんだけど、二人で熱中していたらいつのまにか家の中がごった返してた。ミサトの奴、やけになってリツコやら何やら、誰彼構わず呼び付けたみたい。情けないことにみんな暇してたみたいで、いつものメンツが勢揃いした。まあ、シンジの手料理が食べられるなら、足を運んでも損はないって思ったのかもしれないけど・・・・とにかく狭い鉄板をみんなで囲んで、お好み焼きの開始。そんなにちっちゃな鉄板でもなかったんだけど、何せ人数が多すぎるもんだから・・・・結構密集隊形よね。そしてアタシは、シンジのサポートとしてぴったりと側に寄ってたの。時々シンジとぶつかっちゃったりして・・・・二人だけの世界に入ってた。冷やかされたりもしたけど、なんだかいい感じ。二人っきりもいいけど、たまにはこういうのもいいな。結構刺激になったしね・・・・
6月22日
今日は日曜日。薄曇りの空が、何だかアタシのやる気をなくさせる一日だった。アタシは曇りの日って結構好きなんだけど、好きだからごろごろしちゃうのよね。気持ちがいいもんだから・・・・
シンジは家事を毎日まめにやってるから、洗濯するのは土日だけって事はないんだけど、それでも毎日している洗濯が、外に干せないという事になると、やはり少しだけ機嫌が悪くなる。まあ、機嫌が悪くなるって言ってもシンジの場合、洗濯機の前でぶつくさこぼすだけなんだけど・・・・
だから、シンジがアタシに八つ当たりするなんてことは絶対に有り得ないんだけど、アタシはシンジがあんまりいい気分じゃないってわかってるから、ちょっとだけやさしくしてあげる事にしたの。それは、シンジが毎日頑張ってる家事を、アタシも一緒になって手伝ってあげる事・・・・シンジは別に不慣れなアタシの手を借りるよりは、自分一人でやった方が遥かに効率的なんだろうけど、やっぱりアタシが自分から手伝うって言った事がかなりうれしかったみたい。何だかいつもにもまして、目が生き生きしてたもんね。そして一、二時間の労働の後、シンジは一休みと称して二人分の紅茶を入れてくれた。アタシとシンジはその香りを楽しみながら、ゆったりとした時を過ごしていたんだけど、シンジがちょっとアタシに訊ねてきた。どうして急に手伝う気になったのか、って・・・・でも、本当の理由は大した事ないから、ちょっとだけシンジをからかって嘘をついちゃった。「もちろん、いつシンジのところにお嫁に行ってもいいように」ってね。シンジの奴、真っ赤な顔してカップで顔を隠してたっけ。まあ、アタシもシンジ以上に真っ赤になってたんだろうけどね。
6月25日
今日は水曜日。何だかやけに暑い一日だった。常夏だから仕方ないって言うけど、仕方ないって言う言葉じゃ済まされない問題よね。全くもう、何とかならないもんなのかしら・・・?
そしてさすがのシンジも、今日ばかりは洗濯物の話はしなかったわ。もちろんちゃんと干していったのをアタシはこの目で見て確認済みなんだけど・・・・それとこれとは話が別よね。
でも、暑いのはどうにもならないとしても、冷房くらいは完備して欲しいわよね。学校もうだるような暑さで・・・家に帰り着く頃には暑さだけでへとへとになってたわ。だからアタシは家のリビングでぐったりとしてたんだけど・・・・そしたらシンジが気を利かせてくれたの。一体どこに隠し持ってたのか、かき氷を作る器械をどっかから引っ張り出してきて、作ってくれたのよ。しかもご丁寧にシロップまでちゃんとあって・・・シンジも恐ろしいわね。なんだかなんでもそこかしこから引っ張り出して来れそうで・・・・まあ、そんなことはないんだろうけどね。ただ用意がいいだけなんだろうし・・・・ともかくアタシとシンジは氷のある限り、かき氷を楽しんだ。シロップもいちごやらレモンやらメロンやら、定番のものは全部しっかりと揃っていた。アタシはやっぱりいちごが好きで、口直しに他を食べてみるだけで、通常は全部いちごだったわね。そしてシンジは・・・レモンがお気に入りみたい。ほんとならアタシと同じいちごが好きだとなんとなくうれしかったんだけど、そううまくは行かないわよね。とにかく夕方に二人でかき氷を食べまくっちゃって、夕食が全然喉を通らなかった。まあ、シンジもアタシと同じ状態で料理にも力が入らなかったみたいだからいいわよね、別に・・・・
6月26日
今日は木曜日。木曜日って、よくよく考えてみると、一番疲れる日よね。金曜日だと今日一日頑張ればお休みだ!!と思って割と元気が出せるけど、木曜日はそうも行かないから・・・・
今までずっと水曜日が嫌だと思ってたんだけど、最近は木曜日も水曜日に負けず劣らず嫌ね。授業の種類がましな分、水曜日の方がアタシにとっては嫌なんだけど・・・
でも、そういう話をみんなにして笑われたばっかりだから、今回はアタシも固く口を閉ざしておいたわ。アタシはこういうのって苦手なんだけど、人に笑われるのなんて、とてもじゃないけど我慢出来ないからね・・・・まあ、我慢出来なくなって笑う奴をがつーんと殴ってやればいいんだけど、アタシはともかくシンジが見てるからね・・・・シンジは別にアタシが実力行使に出ることについては何も言わないけど、やっぱり乱暴な女なんて好きなわけないだろうし・・・・ほんと、我慢も大変よね。でも、時には我慢も必要なの。特に、好きな男の子の前ではね・・・・アタシもヒカリも、なかなか素直になれなくってうまく出来ないところがあったけど、アタシに関してはそろそろ卒業出来そう。シンジをひっぱたく回数も減ってきたし・・・・もしかしたら、キスの回数の方が多いんじゃないかな?まあ、それはアタシの考え過ぎで、そんな事あるわけないんだろうけど・・・
6月28日
今日は土曜日。ほんとだったら、シンジと一緒に楽しくお出かけでもして過ごすんだけど・・・・今日の天気、最悪だったのよねぇ・・・・
ただ雨がしとしと降ってるくらいならアタシも情緒があるとかなんとか言って楽しめたんだろうけど、いわゆる台風って奴らしくて・・・・酷いわよね。
まあ、部屋の中にいれば何にも問題はないんだけど、それでも外に全く出れない環境って言うのは何だか息が詰まる。天気がいい日でも、一日中一歩も外に出ないって言うの、ない訳じゃなくって、実際そういうのも多いんだけど、やっぱりいつでも出れるって言うのと絶対に出れないって言うのは気分的に違うのかしら?でも、アタシがこういう気持ちなのに、シンジの奴ってば、結構台風に興奮してるのよ。やっぱり男の子だから、こう言う荒っぽいものには血を掻き立てられるのかしらねぇ?アタシにはよくわかんないけど子供みたいに停電しないかなーとか、そんなことばかり言ってんのよ。アタシも少し呆れてシンジに言ってみたの。「洗濯物が干せないし買い物にも行けないからつらいんじゃないの?」って。そしたらシンジの奴、「じゃあ、合羽を着て買い物に行く!!」なんて言い出したりして・・・全く手がつけらんないわね。でもいつも落ち着いて大人びてるシンジがこういう子供っぽいところを見せるのも滅多にないことだから・・・・アタシもシンジの別な一面を見れてうれしかったな。ああいう子供っぽいシンジも、なんだかかわいいしね。
6月29日
今日は日曜日。空は抜けるような青空。台風一過で雲一つないいいお天気ね。やっぱりこうでなくっちゃ。じめじめしてるなんて、アタシにはふさわしくないもんね!!
実は台風が好きだったことが明るみに出たシンジだったけど、それでもやっぱりこういうお天気も好きらしい。まあ、いいお天気が嫌いな奴がいたら、アタシはお目にかかってみたいけどね。
とにかくあんまりいいお天気だったもんだから、午後はシンジと一緒にいつものお気に入りの川沿いの道を散歩することにしたの。家の中では晴れ渡ってるってことくらいしかわからなかったんだけど、こうして実際に外に出てみると、大雨が空気中の汚れをみんな洗い流してくれて、とっても澄んでいるような気がするの。だからアタシは両手を広げて大きく深呼吸して・・・・そしたらシンジも、アタシの真似をして同じように深呼吸してたっけ。そしてその後アタシとシンジはお互いの顔を見合わせて大笑い。別におかしなことなんてなかったんだけど、なんだかやたらと笑いたいような、そんな気分だったのよ。シンジもアタシと同じみたいで、あいつにしちゃあ珍しく、いつまでもケラケラ笑ってたっけ。そして何とか笑いを収めたアタシとシンジは、これまたいつものように河原に下りていった。まだ昨日の雨で草が湿っていたからお昼寝は出来なかったけど、瑞々しい草の匂いが増して、とってもいい気分だった。二人ともなんとなく石投げをしたりして・・・・でも、それに意味があるんじゃなくって、二人でいるってことに意味があるみたい。シンジもそのことは十分にわかってるみたいで・・・・アタシに微笑んでくれた。今日は特別何事もなかったけど、いつものように、楽しい一日だったな。
6月30日
今日は月曜日。六月最後の日よね。七月に入るとすぐに期末テストがあって、そしてそれが終わればいよいよ夏休み!!受験生諸君には申し訳ないけど、色々計画を練らせてもらうわ。だって折角のお休みだもんね!!
でも、受験生に休みはないなんていうからなぁ・・・シンジも最近はあんまりがっついて勉強しなくなったとは言え、それでもやっぱり夜頑張ってるらしい。アタシを刺激しないようにと思って、こっそり勉強に励んでるみたいだけど・・・・アタシにはあいつのすることくらい、隅から隅までお見通しなんだから!!もちろん、愛の力でねっ!!
シンジはアタシが知らないと思ってるみたい。まったく、いつもながら鈍感で・・・・かわいいわね。アタシは以前、このシンジの鈍感にはいらつかされたけど、今ではシンジの魅力だって思えるの。あばたもえくぼとか、そういう事じゃないんだけど、ここまで純粋な奴、他でいくら捜しても見つかりっこないからね。アタシのシンジは一人だけだからこそ、価値があるんだから・・・・っと、そんなことはいいとして、アタシもシンジのことが気になって、最近よくトイレに起きる。で、途中でシンジの部屋から明かりが漏れてるのを確認するの。また今日も頑張ってるな、って。でも、時々こっそり覗いてみると、シンジの奴、寝ちゃってることもあって・・・・こういう時こそ、アタシの出番よね。そっとシンジの背中に毛布をかけてあげて、部屋の明かりを消してあげるの。次の日、誰がやってくれたのか、シンジはアタシに聞いて来るけど、アタシはそういう時、やったのはミサトだって答えるの。無論シンジはアタシがやったんだって感づいてるからアタシに聞いてきたんだけど、奥ゆかしいアタシは自分の功績を人にひけらかしたりはしないのよ。だって、シンジの奴、そういうのが一番胸に来るみたいだから。何だかシンジ好みの女になろうとしてるアタシって、結構かわいいかもね。ふふふっ・・・・
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